ミセスの新曲コロンブスMVの考察と問題点について解説

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10代を中心に非常に人気のある音楽バンド「Mrs. GREEN APPLE」。2015年のデビューから話題になり、2017年に『青と夏』『僕のこと』など代表曲となる曲を発表するなど、数々の名曲をリリースしている大人気バンドです。

そんな「Mrs. GREEN APPLE」が2024年6月12日に新曲『コロンブス』をリリースしました。

今回もポップでキャッチーなサウンドでいい曲なんだろうなぁ、MVも楽しみ…と思ったのですが、なんとコロンブス』のMVが炎上

翌日にボーカル・大森元貴さんが謝罪してMVが非公開となる事態になっています。

いったいMVはどんな内容で、どんな問題があったのでしょうか。考察いたしました。

(2024年6月16日現在はmvは見られず、静止画で音楽のみ聞ける状態になっています。)

目次

ミセスの新曲コロンブスMVの考察

コロンブスのMVは次のような内容でした。

「もしも生きた時代の異なる偉人たちが一緒に旅をしたら?」をテーマに、ボーカルの大森さんがコロンブス、ギターの若井さんがナポレオン、キーボードの藤澤さんがベートーベンに扮して、旅をしています。

未開の島を訪れたメンバー3人が、先住民の類人猿らしき人と出会いホームパーティをおこなっています。

その中で、ピアノや乗馬を教える、人力車を引かせる、類人猿が出演する『MONKEY ATTACK』という悲劇を見せたり、一緒に「コロンブスの卵」を立てようとしたりしています。

ピアノを一緒に弾いているベートーヴェンと類人猿たち

そしてパーティを終えた後、眠る類人猿を起こさずに次の場所へ旅に出る、というものです。

個人的には差別的すぎるのと、人種差別をエンタメとしているという印象がありますがひとまず置いておきます。

コロンブスという楽曲ですので、偉大な功績をあげたコロンブスの歴史をなぞってMVが構成されていることが伺えます。

類人猿=インディアン
ピアノや乗馬を教える=西洋文化の布教
人力車=労働することを教える

とアメリカ大陸を発見した功績になぞって表現しています。

そして、大陸発見はだれにでもできると評されたコロンブスが、卵を立てることを試みさせ、一人もできなかった後に卵の尻をつぶして立てて見せたという逸話を実演しています。

だれでもできそうなことでも、最初に行うことはむずかしいんだよ、挑戦しようよというメッセージが含まれているのでしょう。

ミセスの新曲コロンブスの問題点

ミセスの新曲「コロンブス」MVの問題は3点あります。

  • 差別表現
  • 歴史背景
  • 倫理観

コロンブスMVの問題点①

1つ目は、直感的に不快だったことです。

類人猿から人へ進化しているわけですから、類人猿<人という優位性を感じる表現になっています。

そしてその優位性で物事を教えて「あげる」、優位性をもって人力車で引かせると感じてしまう所で、直感的に差別だと感じられます。

コロンブスMVの問題点②

2つ目はコロンブスの評価についてです。

ボーカルの大森さんは現在27歳ですので、現在の歴史観とずれている部分もあるでしょう。

日本では、1492年コロンブスがアメリカ発見とおしえていて、
一昔前までは「数多の困難を乗り越えて新大陸を発見した偉大な探検家」と称えられていました。

しかし現在の正確な歴史観では、次のようになっています。

  • アメリカ大陸を植民地化し、文明的な優位性や暴力を通じて先住民を奴隷化、重労働や性接待を強いた
  • 天然痘やはしか、ペストなどの病原菌を持ち込み、先住民を病死させた
  • 奴隷商人で、先住民を奴隷として貿易の材料とした
  • 結果的に、スペインが植民地主義の正当化したことで様々な植民地が生まれる最初のきっかけになった

これを踏まえてMVを見ると類人猿=インディアン、 ピアノや乗馬を教える=文化的優位性を伝えている、人力車=奴隷労働、となるわけです。

現在はアメリカではコロンブスの銅像を撤去するなど厳しい対応がされていることもあり、
最悪な人物を題材にしてしまったというわけですね。

コロンブスMVの問題点③

3つ目は、日本人の差別感・倫理観の甘さです。

大森さんの謝罪文で

「類人猿が登場することに関しては、差別的な表現に見えてしまう恐れがあるという懸念を当初から感じておりましたが、類人猿を人に見立てたなどの意図は全く無く、ただただ年代の異なる生命がホームパーティーをするというイメージをしておりました」

と言っていますが、甘さが感じられます。

  • 知る権利のためなら、大谷選手の自宅を空撮したり近所の人にインタビューしてもいい(世界的にはタブー、大谷選手も警告していた。結果フジテレビと日本テレビはドジャース出禁になった)
  • エンタメのためでおもしろいなら、コンサートでナチスドイツの軍服に似せた服を着ていい:欅坂46(ナチスは全体的にタブー事項)

といったように、日本は差別感とか人種的な考えとかそういうものの考えが薄いというか甘いんです。

踏み込んではいけないラインをわきまえられない人が多いという表現が正しいのかもしれません。

以上の3つの問題点によりコロンブスのMVは公開されてしまったのでしょう。

https://mrsgreenapple.com/news/detail/20374

まとめ

ミセスの新曲コロンブスMVの考察と問題点について解説 でした。

まとめると、

  • Mrs. GREEN APPLE(ミセス)の新曲コロンブスが公開されたが内容が批判され炎上
  • コロンブスはあくまで初めて会った人たちとの交流を伝えるコンセプトだったが、差別印象となった
  • 問題点はたくさんあるが、全体的な考え方の甘さからMVは公開されてしまった
  • 現在はMVは非公開でコピーも出回っているが削除されている

以上です。

お読みいただきありがとうございました。

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